美学・美術史 |
*50音順*
アカデミーとフランス近代絵画 [著者]アルバート・ボイム
アヴァンギャルド宣言 [編者]井口壽乃+圀府寺司
アート・オン・マイ・マインド [著者]ベル・フックス
アルフレッド・バーとニューヨーク近代美術館の誕生 [著者] 大坪健二
アンリ・マティス『ジャズ』再考 [著者]
大久保恭子
イタリア・ルネサンス美術の水脈 [著者]塚本博
《伊東マンショの肖像》の謎に迫る [著]小佐野重利
〈祈ること〉と〈見ること〉 [著者]川田牧人・水野千依・喜多崎親 [編者]喜多崎親
イメージの修辞学 [著者]西村清和
ヴァラッロのサクロ・モンテ [著者]大野陽子
ヴィーナス・メタモルフォーシス [著者] 浦一章+芳賀京子+三浦篤+渡辺晋輔
ヴェネツィアのパトロネージ [著者]ローナ・ゴッフェン
越境と覇権 [著者]池上裕子
往還の軌跡 [編者]三浦篤
オリジナルとコピー [編著]小佐野重利 [監訳]浦一章
女を描く [著者]クリスタ・グレシンジャー
[改装版]絵画空間の哲学 [著者]佐藤康邦
絵画における真実 [著]永井隆則
『雅歌』の花嫁神秘主義とバンベルク大聖堂彫刻群 [著]仲間絢
風のイコノロジー [著者]バーバラ・バート
風のイメージ世界 [監修]蜷川順子 [編]『風のイメージ世界』刊行実行委員会
カラヴァッジョを読む [著者]木村太郎
韓国近代美術の百年 [著者]金英那
感性生涯発達過程論 [著者]梅澤啓一
ギリシャ美術史入門 [著]中村るい [作画]加藤公太
ギリシャ美術史入門2 神々と英雄と人間 [著]中村るい [作画]加藤公太
GUTAI 周縁からの挑戦 [編]ミン・ティアンポ
芸術愛好家たちの夢 [編者]佐藤直樹
芸術の終焉のあと [著]アーサー・C・ダントー
芸術は世界といかに関わるか [著]ディーター・イェーニッヒ
幻視絵画の詩学 [著者]ヴィクトル・I・ストイキツァ
現代アートの危機 [著者]イヴ・ミショー
コレッジョの天井画 [著]百合草真理子
色彩からみる近代美術 [編者]前田富士男
市場のための紙上美術館 [著者]陳岡めぐみ
自然の知覚 [編]仲間裕子+ハンス・ディッケル
C. D.フリードリヒ [著者]仲間裕子
修復の理論 [著者]チェーザレ・ブランディ
新印象派のプラグマティズム [著者]加藤有希子
スーラとシェレ [著者]セゴレーヌ・ルメン
聖性の転位 [著者]喜多崎親
聖性の物質性 [編]木俣元一+佐々木重洋+水野千依
静物画のスペクタクル [著者]尾崎彰宏
〈西洋美術史を学ぶ〉ということ [著者]高階秀爾・千足伸行・石鍋真澄 [編者]喜多崎親
セザンヌ―近代絵画の父、とは何か? [編者]永井隆則 [著者]イザベル・カーン、浅野春男、大木麻利子、工藤弘二
セザンヌと『知られざる傑作』 [著者]佐野栄一
セザンヌのエチュード [著者]ジャン=クロード・レーベンシュテイン
戦後前衛書に見る書のモダニズム [著]向井晃子
潜在的イメージ [著者]ダリオ・ガンボーニ
戦争と文化 [編]大久保恭子
前ラファエッロ主義 [編]喜多崎親
旅を糧とする芸術家 [編著者]小佐野重利
中空の彫刻 [著]廣田治子
帝国スペイン 交通する美術 [編者]岡田裕成
ティツィアーノの女性たち [著者] ローナ・ゴッフェン
ティツィアーノ《ピエトロ・アレティーノ肖像》 [著者]フランチェスコ・モッツェッティ
ドイツ・ロマン派風景画論 [編訳者]神林恒道+仲間裕子
ナチズムの芸術と美学を考える [著]石田圭子
日仏「美術全集」史 [著者]島本浣
日系ブラジル人芸術と〈食人〉の思想 [著者]都留ドゥヴォー恵美里
〈場所〉で読み解くフランス近代美術 [編]永井隆則
はるかなる「時」のかなたに [編]辻成史
バロック [著]アンドレア・バッティスティーニ
美学 [著者]キャロリン・コースマイヤー
東アジアにおける〈書の美学〉の伝統と変容 [編者]神林恒道・萱のり子・角田勝久
ピカソと人類の美術 [編]大保二郎+永井隆則
美術カタログ論 [著者]島本浣
ビフォー ザ バウハウス [著者]ジョン・V・マシュイカ
ファン・ゴッホ 生成変容史 [著]圀府寺司
風景の人間学 [編]仲間裕子、竹中悠美
プッサンにおける語りと寓意 [著者]栗田秀法
フランス近代美術史の現在 [編者]永井隆則
〈プリミティヴィスム〉と〈プリミティヴィズム〉 [著者]大久保恭子
〈ブリュッケ〉とその時代 [著者]大森淳史
文化遺産としての中世 [著者]泉美知子
ペーテル・パウル・ルーベンス [著者]中村俊春
ヘンリー・フューズリの画法 [著者]松下哲也
ポスター芸術論 [著]吉田紀子
ポール・セザンヌ 《サント・ヴィクトワール山》 [著者]ゴットフリート・ベーム
マックス・ベックマン [著者]ハンス・ベルティンク
マン・レイ
[著者]木水千里
右手と頭脳 [著者]ペーター・シュプリンガー
未来派・飛行機・ダンス [著者]横田さやか
ユーラシアを探して [編]渡辺真也
様式の基礎にあるもの [著者]佐藤康邦
「よきサマリア人」の譬え [著者]細田あや子
ラオコーン [著者]サルヴァトーレ・セッティス
ルネサンスのライヴァルたち [著者]ローナ・ゴッフェン
レアリスム再考 [編]松井裕美
レンブラントのコレクション [著者]尾崎彰宏
「ロダンの言葉」とは何か [著者]橋幸次
ローマの誘惑 [著者]石鍋真澄・幸福輝・大保二郎・佐藤直樹・喜多崎親 [編者]喜多崎親
ローマ美術研究序説 [著者]オットー・ブレンデル
わが友 フランシス・ベイコン [著者]ジョン・ラッセル
[著者]アルバート・ボイム 共犯としての前衛/アカデミスム [書評] 定価=本体 5,500円+税 |
ベル・フックスのアメリカ黒人現代アート批評、待望の邦訳。白人至上主義的・資本主義的・家父長制による排他的な視覚の政治学が深く浸潤する現代アートとその批評、システムの内部にメスを入れ、真の黒人の美学を開示する。 [書評・紹介] 定価=本体 3,200円+税 |
[著者] 大坪健二 1929 年、アルフレッド・ H ・バー Jr. 、 27 歳。 近代美術をいかに収集し展示するべきか明確な規範のない時代に美術史家としての素養と類まれな「目」をもって、ニューヨーク近代美術館を世界に冠たるものへと導いたバー。広く知られるその功績をよそに、これまでほとんど論じられてこなかった彼自身の言動をアメリカ近代美術史の中に据え、ミュージオロジーの視点から考察する。 [書評] 定価=本体 3,200円+税 |
[著者]大久保恭子 「切り紙絵は私に色の中で素描することを可能にした」 [書評・紹介] 定価=本体 5,200円+税 |
[著者]塚本博 母の慈愛を受け、その膝で眠る幼児キリストの姿に、未来の「死」の予兆がなぜ読みとられるのか? 描かれた「死」の豊穣なる展開にイタリア・ルネサンス美術に潜む美の水脈を読み解く。 定価=本体 1,942円+税 |
[著]小佐野重利 ヴェネツィア元老院が画家ティントレットに発注したとする資料が伝わりながら、その存在が見失われていた天正遣欧少年使節の記念肖像画。 400年を経てついに発見された、日本とイタリアの異文化の出会いが生んだこの少年像の制作プロセスの解明に、世界初公開に関与した美術史家が挑む。 [書評・紹介] 定価=本体 1,800円+税 |
聖像は拝むもの? 鑑賞するもの? [書評・紹介] 定価=本体 1,400円+税 |
[著者]西村清和 こ とばとイメージの連関の仕組を総括する──── 定価=本体 5,500円+税 |
[著者]大野陽子 「これなるはヴァラッレの山の上の信仰の神秘である」──── 定価=本体 7,000円+税 |
蠱惑的な視線を投げかけるティツィアーノ作《ウルビーノのヴィーナス》。彼女は神か女か?──見る者を挑発する謎めいた姿は、横たわる裸婦像の古典となった。燦然と輝くこの美女を結節点に、古代・ルネサンス・近代美術とイタリア文学の論者4人がヴィーナスの変容を多彩に語る。 [書評] 定価=本体 2,600円+税 |
[著者]ローナ・ゴッフェン フランチェスコ修道会の教会サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂はヴェネツィアという特異な地における宗教、政治、美術の独特な関係性を具現している。有力貴族ペーザロ家の華々しいパトロネージによってこの聖堂に掲げられたベッリーニ、ティツィアーノの不朽の祭壇画や、彫刻装飾。彼らはこうした美術作品の寄進によって何をなしえると信じたのか? 宗教史、社会史、美術史の手法を綿密によりあわせることでルネサンス期のヴェネツィアがあざやかに蘇る。 定価=本体 4,000円+税 |
[著]池上裕子 ラウシェンバーグは渡り鳥のように既存の境界を飛び越え、世界に舞い降りた。―― [書評・紹介] [受賞] 定価=本体 4,600円+税 |
[編者]三浦篤 ふたつの美の国が交わり育んだ芸術の豊かさを見つめ直す。 定価=本体 4,200円+税 |
所有の欲望をみたす複製画の諸相 定価=本体 3,500円+税 |
[著者]クリスタ・グレシンジャー 魔女か、聖女か、はたまたがみがみ女房か……女はどう描かれた? 定価=本体 3,000円+税 |
[著者]佐藤康邦 ルネッサンス以降、今に至るまで表現の規範となっている遠近法。その作品空間に織り込まれた美と世界観をときほぐし、近代の美と知のあり方を問う。 定価=本体 2,800円+税 |
[著]永井隆則 「セザンヌには美という観念はなかった。あるのは真実という観念だけだった。」(エミール・ベルナール、1907年10月1日) [書評・紹介] 定価=本体 20,000円+税 |
[著]仲間絢 西洋中世彫刻の代表作、ドイツ・ゴシックの頂点をなすバンベルク大聖堂彫刻群。本書は、《聖母マリア像》を中心にすえ、旧約聖書『雅歌』註解の真髄である「花嫁神秘主義」を根幹として検証することで、この著名な作品群をめぐる長い研究史に新たな説を書き加える。様式史のみならず、同時代の聖書解釈や受容、教会と宮廷文化の関係性、歴史的・政治的背景などから、聖堂全体に重層的に織り込まれた一連の壮大なイメージ・プログラムを読み解いていく。 [書評・紹介] 定価=本体 4,200円+税 |
神の息吹として高められ、身体器官から放たれるものとして貶められもする“風”。目に見えないその存在は西洋文化や美術の中でどう表現されてきたのか。 定価=本体 4,000円+税 |
[監修]蜷川順子 なぜ人は見えない風を描き、彫るのか。古今東西の風、大気、呼吸の表象から、目には見えない世界を造形することの思想的、宗教的、社会的、文化的意味を問う。 [英語版] [書評・紹介] 定価=本体 4,000円+税 |
[著者]木村太郎 かたや満面に笑みを浮かべ、かたや憂鬱に沈む裸体の少年を描いた2枚の絵。ともに1匹の雄羊をつれた彼らは「洗礼者聖ヨハネ」と通称されてきたが、その正体はいまだに特定されていない。彼らは誰なのか。これらの作品で画家は何を視覚化しようとしたのか。カラヴァッジョに残された最大の謎を解き明かす。 [書評・紹介] 定価=本体 3,800円+税 |
[著者]金英那(キム・ヨンナ) 日本帝国主義の「残りかす」、西洋美術の「ものまね」といわれながらも、絶えずその独自性を追求しつづけた「20世紀韓国美術」の激動の100年史。その圧倒的な活力と魅力のゆえんを論じきった、初の通史。 [書評] 定価=本体 4,000円+税 |
[著者]梅澤啓一 あらゆる生き様に通ずる、人間の本質と全体像―― [書評・紹介] 定価=本体 5,000円+税 |
神々と英雄と人間たちが織りなす造形世界の魅力。 [書評・紹介] 定価=本体 1,800円+税 |
ギリシャ美術が身近になる格好の入門書。 定価=本体 1,800円+税 |
[著]ミン・ティアンポ 戦後日本の前衛美術運動のなかで、今日欧米でも高く評価されている「具体美術協会」(略称「具体」)。パリ、ニューヨークが美術の〈中心〉だった時代、 1954年に芦屋で誕生したこのグループは、実験性を謳歌し、印刷媒体と郵便制度を斬新に用いて、モダニズムに〈周縁〉から挑戦した。芸術における革新が〈中心〉で起こり〈周縁〉に伝播するという先入観を「具体」によって反証する画期的な視点の研究書。 [書評・紹介] 定価=本体 4,000円+税 |
[編者]佐藤直樹 愛好家(ディレッタント)こそ理想の芸術家――日々の糧のためでなく、純粋に芸術を愛し実践した彼らは近代的な理想的芸術家像の原形となった。包括的研究がされてこなかったディレッタントたちの芸術活動に美術史、音楽学、文学、美術教育学など多様な視点から迫る。 [書評・紹介] 定価=本体 4,800円+税 |
[著]アーサー・C・ダントー 巨匠のナラティヴによって芸術を定義しうる時代が終わったポスト・ヒストリカルな現代に可能な美術評論の原理とは? 芸術の哲学的歴史観を踏まえ、「芸術とはなにか」を探究したダントーの予言的著作、ついに邦訳。 [書評・紹介] 定価=本体 4,800円+税 |
[著]ディーター・イェーニッヒ ドイツ・ロマン派、芸術哲学研究の碩学、ディーター・イェーニッヒ教授の最終講義―― [書評・紹介] 定価=本体 2,800円+税 |
[著者]ヴィクトル・I・ストイキツァ 〈表象不可能なもの〉を描く幻視絵画の錯綜したメカニズムをストイキツァが鋭利に解読──── [書評] 定価=本体 3,600円+税 |
逆説のようだが、芸術のための芸術とは何よりも大衆のための芸術だ [書評・紹介] 定価=本体 3,500円+税 |
[著]百合草真理子 カッシーノ会の神学を天井画に具現化した画家コレッジョ。聖堂の立体構造を存分に活かした絵画のイリュージョンが聖なるものとの邂逅を体感させる。 [書評・紹介] 定価=本体 5,500円+税 |
[編者]前田富士男 はじめに色彩ありき―― [書評・紹介] 定価=本体 7,000円+税 |
[著者]陳岡めぐみ 19世紀後半、創刊相次ぐ美術雑誌や競売カタログの紙上を飾ったエッチングによる複製版画は、当時の絵画趣味にも叶い、制作もスピーディー、版画としての価値もあるとしてもてはやされた。だがその背後には、「複製エッチング」を戦略的に利用することで作品の価値を相互に保証しあう、画商・批評家・コレクターたちの思惑が隠されていた――。 [受賞] [書評] 定価=本体 4,000円+税 |
21世紀の「風景論」 定価=本体 3,400円+税 |
[著者]仲間裕子 彼のまなざしを透過し、緻密に構成された「風景」は近代の世界像となる──── 定価=本体 3,200円+税 |
[著者]チェーザレ・ブランディ 修復の倫理哲学 [書評] 定価=本体 3,000円+税 |
[著者]加藤有希子 神経生理学という 19 世紀の最新科学を基盤にした新印象派の「分割主義〈ディヴィジョニスム〉」。色彩の身体的・心理的効果を利用しようとした彼らの実践は芸術創造にとどまらず、日常生活にまで及んだ。スーラ、ピサロ、シニャックら、新印象派の画家たちの、これまで見落とされてきた行為論〈プラグマティズム〉を論証する。 [書評] 定価=本体 4,500円+税 |
厳密な色彩理論による点描絵画で新印象派を牽引したジョルジュ・スーラ。世紀末パリの大衆文化に輝きを添えたポスターの巨匠ジュール・シェレ。イメージ文化の花咲く同時代を生きた異分野の芸術家ふたりの美学的相関をスーラの未完の傑作《サーカス》を軸に考察する。 定価=本体 2,800円+税 |
[著者]喜多崎親 大革命後のカトリック復興期、画家達は過去様式を意図的に利用することで聖なるものの表象を模索していた。だが考古学や民族誌によってもたらされた古代やオリエントの新しいイメージは、次第にそれらを変質させ、ジャーナリズムに代表される受容者は、そこに新たな意味を読み取っていく。聖性の表象という目的ゆえに、他のジャンルにはない独自の様相を示す19世紀フランスの宗教画から、近代美術への新たな視界を切り開く。 [書評] 定価=本体 4,300円+税 |
物質世界を生きる人間は、異界にある人ならざるものとどう相対してきたのか── [書評・紹介] 定価=本体 7,000円+税 |
[著者]尾崎彰宏 心をざわめかす静物画の世界 定価=本体 4,000円+税 |
〈西洋美術史〉は何の役に立つの? 定価=本体 1,200円+税 |
[編者]永井隆則 近代絵画の始祖として、世界的に認識されているセザンヌ。この概念は誰が作り、どのように継承されてきたのか? フランス語圏、英語圏、ドイツ語圏、日本におけるこの〈近代絵画の父―セザンヌ〉像の形成過程に5人のセザンヌ研究者が迫る。つづく第二部では、セザンヌに関する基礎概念と諸情報を多面的に編纂。生誕180年を記念する本書はセザンヌ芸術の理解に必携の「セザンヌ大全」である。 [書評・紹介] 定価=本体 4,200円+税 |
[著者]佐野栄一 バルザック『知られざる傑作』の、究極の美を求めた果てに破滅する主人公フレノフェールこそ「私だ」とセザンヌは自分を指さした。 【電子書籍版もあります】 定価=本体 2,800円+税 |
[著者]ジャン=クロード・レーベンシュテイン 究極の不可解を生きた画家に肉迫する5つのエッセイ。鋭敏な眼力と精緻きわまる文献学の総合で他の追随をゆるさない美術史家レーベンシュテイン、待望の初邦訳。 定価=本体 3,000円+税 |
[著]向井晃子 明治以降、現在も「書」は芸術のジャンルとして不明瞭な立場にある。第二次大戦後、その状況に挑戦する「前衛書」といわれる革新的な試みがあった。なかでも牽引者となった四人、上田桑鳩、森田子龍、井上有一、篠田桃紅の作品と、国内外の美術家との交流に注目し、日本近代美術の制度的枠組みを問い直す。 [書評・紹介] 定価=本体 4,300円+税 |
芸術家が意図した以上のものを観る者が読み取り、解釈を行うことは逸脱的な過剰解釈であろうか?──── [書評] 定価=本体 7,800円+税 |
[編]大久保恭子 芸術・文化はつねに政治的側面を内包し、国家の存亡をかけた戦時下ではその相関関係はより緊密になる。 定価=本体 3,600円+税 |
[編]喜多崎親 われら、懐古によって革新せん! [書評・紹介] 定価=本体 3,800円+税 |
[編著者]小佐野重利 芸術家の移動をめぐる、かつてない論集──── 定価=本体 3,400円+税 |
[著]廣田治子 魅惑的なゴーギャン彫刻の創作原理とは何か。 [書評・紹介] 定価=本体 7,000円+税 |
[編者]岡田裕成 イベリア半島の中世の記憶と、ヨーロッパ各地の版図を包摂しつつ、新大陸アメリカ、アジア太平洋にも広がった、ハプスブルク・スペインの世界帝国。かつては遭遇することのなかった人、モノ、情報の往来する回路が開かれ、美術作品も、歴史と地理の座標上を縦横に行き交うことになった。 定価=本体 4,000円+税 |
画家はなぜ美女を描くか? 定価=本体 8,000円+税 |
[著者]フランチェスコ・モッツェッティ 「王侯君主の鞭」を自認し、文筆を武器に権力者とわたりあったアレティーノ。彼が友人ティツィアーノに描かせた自らの肖像画は、メディチ家当主コジモ・デ・メディチ一世に接近し懐柔するための贈答品だった。結局この計画を破綻させたメディチ家執事の画策を、綿密な史料調査によりスリリングにたどる。 定価=本体 2,500円+税 |
[著]石田圭子 ナチズム芸術/モダニズムという二項対立は戦後の言説によって強く規定されてきたのではないか。ナチズムの芸術表象について踏み込んで分析し、ナチズム芸術をもっぱら退行的とする議論やナチズムのイデオロギーからのみ語ろうとする単純化された議論を超えて、ナチズム芸術の多層性と同時代性、さらには現代性を明らかにし、ナチズムの脱神話化をはかる。 [紹介・書評] 定価=本体 3,600円+税 |
ロマン主義的心情とその芸術観を読み解く──── 定価=本体 3,000円+税 |
[著者]島本浣 美術全集をあなどるな。美術全集を再考して見えてくる美術(史)のはらむ問題圏。 [リンク] [書評・紹介] 定価=本体 5,600円+税 |
[著]都留ドゥヴォー恵美里 ブラジル芸術を語る上で欠くことのできない日系人画家の存在。移民から百余年、日本ではあまり知られていない彼らの生と創造の有り様を、ブラジルという土壌に通底する「食人主義」概念―他者を食らう―に照らして辿る。日系コミュニティ内にとどまらず、ブラジル近代芸術の潮流をコンテクストに据えた、かつてない論考。 [書評・紹介] 定価=本体 4,200円+税 |
[編]永井隆則 作品は抽象的な内省の産物ではない。 [書評・紹介] 定価=本体 2,700円+税 |
[編]辻成史 無限の空間とはるかなる時間にみずからを開くとき、人は刻々と生まれ出る「風景」を生きることになる。 [書評・紹介] 定価=本体 4,600円+税 |
[著]アンドレア・バッティスティーニ 従来の価値が転倒し、幻惑的な過剰さが満ちる強烈なまでに劇的な時代。 [書評・紹介] 定価=本体 4,500円+税 |
[著者]キャロリン・コースマイヤー 美学とは何か? 芸術とは何か? 「天才」がイメージさせるのはいかなる人物か? 「芸術」と「工芸」の境界とは? プラトンにまで遡る理論言説の小史をジェンダーという視点から振り返り、美をめぐるその思考のうちに暗黙裡に潜む、男性的/女性的という二項対立的な概念体系の伝統を批判的に解明。そして今、もはやそれら過去の規範では解釈しきれない現代アートについてどんな言葉で語りえるのか、フェミニスト・アートを具体例にみながら、美学の新たな可能性を探っていく。 [書評] 定価=本体 2,700円+税 |
「書は美術か否か」。小山正太郎と岡倉天心の論争を起点に、日中韓、そして欧米の研究者が「書く」ことの美を問う画期的論集。東西のまなざしの交差によって、“東アジアの伝統文化”を超えた〈書の美〉が立ち現れる。 (「東アジア文化都市2015新潟市」での国際シンポジウム報告集。日本語と英中韓の二言語表記) [書評・紹介] 定価=本体 5,200円+税 |
21世紀を迎えても生き続ける巨匠、ピカソ芸術の本質とは何か? [書評・紹介] 定価=本体 5,300円+税 |
[著者]島本浣 美術カタログの歴史と理論に初めて挑んだ野心的労作! [書評] 定価=本体 4,800円+税 |
[著者]ジョン・V・マシュイカ バウハウスの栄光の影に隠されたドイツ建築・デザイン史―― [書評・紹介] 定価=本体 7,400円+税 |
[著]圀府寺司 誰が「ファン・ゴッホ」を作り上げてきたのか。 ※本書は令和4年度、日本学術振興会、研究成果公開促進費の助成(課題番号 22HP5002)を受けて出版しました。 [書評・紹介] 定価=本体 4,400円+税 |
文化横断的「風景論」。 [書評・紹介] 定価=本体 4,500円+税 |
[著]栗田秀法 観る者を画中に誘う物語画の意味構造 [書評・紹介] 定価=本体 3,800円+税 |
[編者]永井隆則 気鋭の研究者8人が提示する最新の芸術家像──── [書評] 定価=本体 3,200円+税 |
[著者]大久保恭子 アフリカやオセアニアの非西欧の造形物は西洋文化圏においてどのように言説化/視覚化されたのか? マチスやゴーガンら“発見者”であるフランスと、それを受容し、自国のアイデンティティ確立に組み込んだアメリカ。相互の概念のずれを鋭く指摘するなかで、〈プリミティヴィスム〉あるいは〈プリミティヴィズム〉をめぐる言説が、20世紀の美術史の中でいかに形成され、どのような意味を担ってきたかを問う。 [書評] [受賞] 定価=本体 2,800円+税 |
[著者]大森淳史 自由、共同体体験としての芸術創造、「生」の変革を求めて―― [書評・紹介] 定価=本体 5,000円+税 |
[著者]泉美知子 文化財保護理念、確立の道程。 【受賞】 定価=本体 5,000円+税 |
[著者]中村俊春 戦争の時代を生きた画家が みずからの絵画で叶えようとしたこと──── 定価=本体 4,500円+税 |
[著者]松下哲也 魔術的画家の人体〈キャラクター〉造形論 [書評・紹介] 定価=本体 3,200円+税 |
[著]吉田紀子 シェレ、ロートレック、ミュシャ、…… [書評・紹介] 定価=本体 3,800円+税 |
[著者]ゴットフリート・ベーム セザンヌが獲得した〈画像言語〉が「見ることに徹底すること」であると理解したとき、それが私たちの現実の見方を方向づけそこに描き出された絵画世界を一変させる。従来のセザンヌ理解を批判的に論じたベームの解釈学的実践の試み。──── [書評] 定価=本体 2,600円+税 |
[著]ハンス・ベルティンク 近代芸術がパリ画壇で花開いていた20世紀初頭、激動のドイツにあって対立する“近代性”と“伝統”との調停点――伝統を近代精神で満たすこと、近代精神の真っただ中で伝統の力を呼び覚ますこと――を求めつづけた画家マックス・ベックマン。画家が生きた時代の歴史的文脈を解明し、彼を同時代の美術史のなかに位置づけることで、“描くことによって思索した画家”ベックマンの芸術の本質に迫るモノグラフ。 [書評]
定価=本体 2,700円+税 |
[著]木水千里 マン・レイ(1890-1976)はダダイスム、シュルレアリスムなど20世紀の華々しい芸術運動の一員として理解されてきた。だが、絵画、写真、オブジェ、映画など、媒体にしばられることなく機智と謎に満ちた創作を続けた彼の思想は、そうした時流を超えたものだった。芸術には進歩がなく、それゆえ自身の作品は永続すると断言するマン・レイ。現代美術の問題を先鋭的に体現する芸術家マン・レイを再定義する。 [書評・紹介] 定価=本体 4,500円+税 |
[著]横田さやか 1909年に創始された未来派芸術運動。近代科学の登場に鋭く反応したかれらは機械のダイナミズムが芸術のみならず人間をも更新することを夢想し、その究極として「人間と機械の融合」という、いままさに現実味を帯びる進化の形を見出した。バレエ・リュスなど同時代の舞踊との交差も視野に入れながら、マリネッティら未来主義芸術家が追求した革新的芸術と人間像を明らかにする。 定価=本体 4,500円+税 |
[著者]ペーター・シュプリンガー 「芸術家と手」の文化史──── [書評] 定価=本体 2,800円+税 |
[著]渡辺真也 ボイスとパイク、ヨーロッパとアジアの二人の芸術家による 地球の陸地の40%を占める大陸、ユーラシア(Eurasia)。この一つの大地の西に位置するヨーロッパ(Euro)、東に位置するアジア(Asia)には共通する文化的ルーツがあることに目を向け、東西に分裂した世界の再構築を目指したのが、ヨーゼフ・ボイスとナムジュン・パイクによるプロジェクト《ユーラシア》である。それぞれの生い立ちに深く結びつきながら、歴史や哲学に対する深い洞察をもって構想されたこの抽象的作品を正確に理解し、二人が人類に残したビジョンを明らかにする。 [書評・紹介] 定価=本体 5,200円+税 |
[著者]佐藤康邦 「現実に最も忠実なヴィジョン、それを私たちに与えてくれるのは様式だ。」ジャコメッティのこのにわかには納得し難い言葉を導きとして、視覚の条件をはじめとして、文化一般・人間一般が持っている「型」に関わる問題として様式を哲学的課題ととらえ、その根底にせまる。 定価=本体 2,500円+税 |
[著者]細田あや子 荒井献氏(新約聖書学者)推薦──── イエスが隣人愛について語ったこの物語は、キリスト教成立期以来、さまざまな場面に描かれ、時代を経てその描写は変容してゆく。これは、キリスト者がいかに聖書を解釈したのかという信仰の表象でもある。本書は、それらの描写をうながした教父や神学者たちによる聖書釈義の伝統を踏まえ、図像プログラム全体のコンテクスト、および、儀礼・典礼など宗教的実践との密接な結びつきにも留意しながら、ヨーロッパ中世とビザンツにおけるテクストと図像との交錯した関連を考察する。 [書評] 定価=本体 6,400円+税 |
[著者]サルヴァトーレ・セッティス 発見から500年、この著名な古代彫刻をめぐり続けられてきた論争が、ここに決着する────。 [書評] 定価=本体 5,000円+税 |
ルネサンスを彩る美の巨匠たちのたたかい [書評・紹介] 定価=本体 9,000円+税 |
[編]松井裕美 レアリスムは時代や地域の「現実」に応じて激しく流動する。 定価=本体 4,800円+税 |
[著者]尾崎彰宏 「人間が蒐集するのはつねにその人自身」(ボードリヤール)であるとするなら、レンブラントがその財をつぎ込み、生涯を通じてなしたコレクション―膨大な数の絵画・版画類、武具甲冑、博物学的物品、服飾品―からは彼の芸術の本質が見えてくる。 定価=本体 2,800円+税 |
[著者]橋幸次 彫刻家ロダンの芸術観は、近代日本に圧倒的な影響をもたらした。その過程で作品以上に重要な役割を担ったのが、高村光太郎らによって翻訳紹介された一連の「ロダンの言葉」だった。では、その原典たる「ロダンの言葉」を書き残したのは一体だれなのか? [書評・紹介] 定価=本体 4,000円+税 |
[著者]石鍋真澄・幸福輝・大保二郎・佐藤直樹・喜多崎親 ローマこそ芸術家あこがれの都。 [書評・紹介] 定価=本体 1,500円+税 |
[著者]オットー・ブレンデル 美術史学のダイナミズムを解き明かす──── 定価=本体 3,000円+税 |
ベイコンと同じ場所に生き、同じ時代を共有した気鋭の美術ジャーナリストで、なによりベイコンと極めて親密な友人であった著者が、「現場」の興奮をありのままに伝える決定版的ベイコン論。画家の死の直前までかわされた無数の会話をもとに、「ナマの」ベイコンに迫る。 [紹介] 定価=本体 2,400円+税 |